ガラス張りの円形の建物が印象的な「ベオグラード航空博物館」には、館内外に約100機の軍用・旅客機が展示されています。
機体は円形状に配置され、上部にも所狭しと吊られています。
展示されている主な機体
セルビア初のエアクラフト “Sarić No I “
サリッチ氏により開発されたエアクラフトの復元版で、1910年に披露されました。
展示の機体は復刻版です。
シコルスキー/ウェストランドWS-51Mk-IB
別名”ドラゴンフライ”と呼ばれる機体は、1950年代にユーゴスラビア空軍で使用されました。
人・荷物の輸送だけでなく、ヘリコプターなどの重量のある物を運ぶ目的で約500kgの輸送が可能です。
ニューポールXI “BeBe”(仏)
ニューポールXIは、第一次世界大戦に間に合わせるために わずか4か月で開発された戦闘機です。
1915年の初飛行後より優れた戦闘機としてドイツ軍との戦いに貢献しました。
シコルスキー S-55(米国)
10人の兵士または6名の負傷者をストレッチャーで運ぶことができる輸送ヘリコプターは、ロシア出身のアメリカの航空機設計者でイゴール・シコルスキーにより開発されました。
ユーゴスラビア空軍は1961年にライセンスを経て同モデルを製造、ユーゴスラビア発のヘリコプターとなりました。
MiG-21F(ソ連製)
第二次世界大戦後の最も有名な戦闘機の1つ”MiG-21″は、燃料補給が短時間(7分)で行えることから、アラブ・イスラエル戦争、ベトナム戦争中などで活躍しました。
現在も一部の国の空軍で使用されています。
ソコ N-60 “Galeb” (ユーゴスラビア製)
Sokoプロジェクトは1950年代にユーゴスラビアで開始され、機体はザンビアやリビア、インドネシアに輸出されました。
現在はセルビアの航空ショーで見ることができます。
YUROM J-22H Orao
オラオ(イーグル)は、1960年後半にルーマニアと共同で開発されました。
その後 2人乗りの練習機、偵察機のバージョンが造られ、更にマッハ1を超える超音速型の開発も成功しました。
ナイトホーク F-117の一部
アメリカ軍のナイトホークは、1999年コソボ紛争時にユーゴスラビア(セルビア)で撃墜されました。
断面も間近で見ることができます。機体表面は黒板のような感触です。
米軍パイロットとユーゴスラビア軍指揮官が対面
当時このステルス機を操縦していた米国空軍パイロット(左:デイル・ゼルコ氏)とユーゴスラビア軍ミサイル指揮官(右:ゾルタン・ダニ氏)が同博物館で感動の再開?を果たしました。
微妙な空気のまま2人とその家族は、ゾルタン氏(現在パン屋さんを経営)の住むセルビア北部など訪ねたとのこと。
博物館の外にも旅客機や大型ヘリコプターが多数展示されています。
入場料:350ディナール(2021現在)
場所: ベオグラード空港近く