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在住者が解説 | セルビアってどんな国? セルビア人の性格は?

1. セルビアの基本情報

【セルビアの場所】

中央および南東ヨーロッパ、バルカン半島。
国境はクロアチア、ボスニア、モンテネグロ、北マケドニア、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、コソボメトヒヤと接します。

国名セルビア共和国(Republic of Serbia)2006年~
面積88,499 km2(北海道ほど)
人口7,186,862人(日本の1/18・コソボメトヒヤ入れず)
首都ベオグラード(1,659,440人・鹿児島県ほど)
旧国名・ユーゴスラビア社会主義連邦共和国 1943~1992年(首都:ベオグラード)
・ユーゴスラビア連邦共和国(セルビア・モンテネグロ) 1992~2006年
言語セルビア語
文字キリル文字、ラテン文字 (*下記)
通貨セルビア ディナール (100din=123円 /2022年9月) *下記
宗教セルビア正教 (東方正教) *下記
最長の川ドナウ川(セルビア内588 km)
時差-8時間 (サマータイム時/ 7時間)
ビザ90日以内の滞在の場合(観光目的) ビザは不要
パスポート日本出国時に3カ月以上の残存有効期間が必要
セルビア共和国政府基本情報

2. セルビアの国旗・国歌

【セルビア国旗】
赤・青・白の汎スラブ色に、東ローマ(正教会)の象徴「双頭の鷲」、「C」の文字を表した「セルビア十字」、上に「セルビア王冠」を描いた小紋章が配置されている。

【セルビア国歌】“正義の神”
元は1800年代後半に存在したセルビア王国の国歌。
タイトルの通り、神を讃える歌詞となっている。

3. セルビアの通貨

セルビア ディナール
100ディナール=121円(2022年12月)

紙幣は【5000, 2000, 1000, 500, 200, 100, 50, 20, 10】
硬貨は【20,10,5,2,1】

4. セルビア語

セルビア語は【スラブ言語】です。(ロシア語と同じ)
名詞には【男性名詞・女性名詞・中性名詞】があり、例えば「日本」を表すには9つ以上の表し方があります。

  • (日  本)Japan  ヤパ
  • (男性単数)Japanac ヤパナツ
  • (男性複数)Japanc ヤパン
  • (女性単数)Japanka ヤパン
  • (女性複数)Japanke ヤパン
  • (日本の服)Japansko odelo ヤパンスコ オデロ
  • (日本の客)Japanski gosti ヤパンスキ ゴスティ
  • (日本の歌)Japanska pesma ヤパンスカ ペスマ
  • (日本語で話す)Prica na Japanskom プリチャ ナ ヤパンスコム などに変化
ヤパンケはビーチサンダルの意味もあります

ラテン文字とキリル文字

セルビアの文字は【ラテン文字】と【キリル文字】があり、書く時はラテン文字のみ(若しくはキリルのみ)で、両方を混ぜて書くことはありません
キリル文字は主に公文書で使用されます。

ラテン文字のみで書かれた新聞(中央)と、キリル文字の新聞(右下)

ベオグラードは「白い街」

昔 サバ川から要塞の白い崖を見たスラブ人が「白い(ベオ) 街( グラード)」と呼んだことが、ベオグラードの由来と言われています。
サバ川を隔てて、ベオグラードとニューベオグラードに分かれています。
坂道の多いベオグラードに対して、沼地だった所を埋め立てたニューベオグラードは平地です。
ニューベオグラードにはブルータリズム建築(荒々しい建築)と呼ばれるコンクリート造りのマンションが多く建っていて、空港から中心地に行く時に見ることが出来ます。

5. セルビアの宗教

イコンに参拝する正教徒信徒

国民の85%がセルビア正教徒(東方正教)です。
次にローマカトリック教徒(5%)、イスラム教徒(3%)、その他の宗教(7%)です。
正教会の聖堂はキリストの立像はなく「イコン(聖人などを描いた絵画やフレスコ)」が飾られています。

セルビア正教について下記にまとめています。

セルビア正教について【洗礼・結婚式・スラヴァ・クリスマス・新年・イースター・お葬式】まとめ 【動画解説】バルカン最大の “サバ大聖堂” 完全ガイド(サヴァ大聖堂)

6. 日本との関係

セルビアと日本は、ユーゴスラビア時代から外交・産業的交流が盛んでした。
ベオグラードには日本人学校もあったほど在セルビア(ユーゴスラビア)邦人も多数住んでいました。
ユーゴスラビア紛争(1990-2001)の際、日本はセルビアに対し経済制裁コソボの独立を承認するなど交流は一時断絶しました。
その後、日本からセルビアへ経済(寄付含む) 技術、医療支援を行っています。
特に有名なのはベオグラードを走る 日本国旗が付いたバスです。
これらの支援に対し、セルビアはベオグラード要塞に『日本の泉を造りました。

2011年に起こった東北大震災で、セルビア国民は赤十字を通じて1億9千万円もの義援金を送りました。
日本からも2014年にセルビアと周辺国で起こった「バルカン半島洪水」に対し義援金を送るという交流があります。

2018年には安倍晋三首相がセルビアを訪問しました。

またJTI(日本たばこ産業)がセルビア最大のたばこ会社を買収(2006年)するなど、日本企業の進出も増えています。
因みにセルビアの喫煙率は40%で世界7位の高さです。

7. セルビアの物価

果物・野菜・水などの国産品の価格は、日本の1/3~1/2です。
輸入食・製品は日本と変わらないか若干高くなります。

ベオグラードの物価:

コーラ(500ml)80円 (70din)
水(500ml)50円 (40din)
コーヒー(カフェ)130円 (120din)
ビッグマック522円 (430din)
牛乳(1l)110円 (100din)
りんご(3個/1kg)100円(90din)
キャベツ(1個)190円(180円)
卵(10個)200円 (150-200din)
バス(市内)95円 (89din)

セルビアの平均賃金

額面手取り
無期限・有期雇用契約101,452din (約12万円)73,506din (約8.9万円)
臨時雇用62,017din (約7.5万円)43,452din (約5.3万円)

(Statistical Office of the Republic of Serbia)

8. セルビア人の性格/長所・短所

セルビア人は社交的で話し好き・好奇心旺盛な人が多く、老若男女に関係なく初対面でも打ち解けます
タクシーでは助手席に座り運転手と(初対面でも)目的地まで喋りまくり外国人に道や時間を尋ねてくる、という風に人との間に垣根がありません
外国人にも親切で、旅行者からは「言葉が通じなくても理解できるまでセルビア語で説明してくれた」という話しも聞きます。

はっきりと自分の意見を言う人が多く、お世辞はあまり言いません。
なのでセルビア人が「あなたはカッコいい」と言ったら本当に格好いいと思っているわけです。
一方、お人良しでもあり、困っている人を放っておけないノリでついやってしまう、という面もあります。

おおらかで陽気なセルビア人ですが、
・ 面倒臭がり・いい加減
・ 民族のプライド・団結が強すぎる
・ 嘘や失敗をしても言い訳ばかりで謝らない
・ すぐに飽きて続かない
という面もあり、日本人の責任感から見るとかけ離れている部分もあります。

セルビア流ホスピタリティ

セルビア人の家を訪ねたら、コーヒーやお菓子、ラキヤやオードブルで持て成してくれるでしょう。
これはセルビア流のホスピタリティ(おもてなし)で、特に地方に残る風習です。
セルビア人宅に呼ばれたら、ワインやラキヤ(1,000円ほど)やお菓子を持参することが多いです。

セルビア人の特徴

高身長の人が多い (男性の平均身長=182cm/女性=168cm)
これはボスニア、セルビア、モンテネグロ、アルバニアを跨ぐディナルアルプス山脈麓の民族の特徴です。
目や髪の色は濃いブラウン~ヘーゼルの人が多いです。
セルビアではスラっと高い細身の人、お腹の出た太った人の2タイプをよく見るでしょう。
その他「姿勢が良い」「声が大きい」ことも特徴だと思います。

セルビア人にコソボの話しはタブー?

タブーではありません。
セルビア人は自身の国土を不当に奪われたという主張で、こういう状況が起きたら誰でも正当性を説明したいでしょう。
セルビアでのコソボの正式国名は「コソボ・メトヒヤ」です。
複雑な背景なので、セルビア及びアルバニアとの歴史・出来事を理解してから質問しましょう。

9. セルビア人の1日

午前7-9時
出勤

出社後に(10時など)パンなどの朝食をとる

午後3-5時
帰宅

帰宅後、昼食をとる
*セルビアでは昼食がメインになるため一番ボリュームが多い

昼食後
自由時間

スーパーで買い物、散歩、自宅でテレビを見るなどして過ごす

午後9時ごろ
夕食

夕食はサンドイッチやパンで簡単に済ませる

セルビア家庭の昼食

瓜のスープ、サルマ、パン(瓜のパンケーキ)、ジャム入りロールパン(デザート)

ベオグラジャンカ・ベオグラジャニ?

ベオグラード出身の男性のことを「ベオグラジャニ」、女性を「ベオグラジャンカ」と呼びます。
日本の「京男・京女」のような感じでしょうか。
同じように…

10. セルビアの民族衣装・舞踊・工芸

民族衣装 – シュマディヤ

シュマディヤ地方の民族衣装

セルビアで最も一般的な民族衣装は、シュマディヤ衣装と呼ばれるセルビア中部地域のものです。

女性の衣装は
・胸や腕に刺繍の施された綿のブラウス
金の刺繍で飾られたビロードのベスト
・ウール製の細かなプリーツのスカート
・ビロードのエプロン
・ウールのソックスと革のオパンチ(靴)
が特徴です。

男性の衣装はややシンプルで、幅広のパンツオパンチサイカチャと呼ばれる帽子です。

衣装は地方により異なります。

民族衣装をズラ~っと展示!【セルビア民族衣装博物館】 セルビア民族衣装を買うなら「KIRI」

民族舞踊 – Fork kolo

コロ(Fork kolo)と呼ばれるセルビアの民族舞踊は、団体のラインダンス(円状)が特徴です。
昔は地方の収穫祭や結婚式で踊られました。
地方により衣装やスタイルが異なります。

現在は展覧会のオープニング結婚式で見ることが多いです。
コロを学ぶ学校もあります。

民族工芸 – キリム

中東から伝わったキリムは、セルビアの各地で作られています。
タペストリー敷物椅子のカバーとしてお土産として購入されます。
セルビア南部のピロトのキリムは表裏ともに模様が施され、貴重な織物として知られます。

美しい伝統織物のモチーフの意味を探る「ピロト キリム」

11. セルビアの食べ物・飲み物・果実

ロシュティリィ

セルビア料理といえば「ロシュティリィ」。
ロシュティリィとは牛肉や豚肉、ソーセージ、ベーコンなどの肉のバーベキューです。
その他に、白いんげん豆の煮物パプリカの煮物ロールキャベツパプリカの詰め物などもよく食べられます。

ラキヤ

ラキヤは果実を発酵させた蒸留酒です。
セルビアでは、プラム(すもも)から作るラキヤが一番よく知られています。
その他 ワインビールも有名です。

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