2023年5月3日にベオグラードの学校で発生した銃発砲事件については、こちらの記事に記載しています。
セルビアの治安 ざっくり『まとめ』
治安 | 悪くない。夜間の外出・サッカーの試合・スリに注意 |
通貨 | セルビア ディナール。100din = 約122円 |
両替 | 空港や街の両替所で。ユーロからが多い(日本円は×) |
空港~市内 | タクシー、シャトルバス、市バスのみ。タクシーで20分(2,200din) |
SIMカード | 街中のYettelやA1ショップで販売(400din~) |
ビザ | 90日以内は不要 (観光・日本国籍) |
チップ | 必須ではないが、通常レストラン・カフェなどで払う |
ボッタクリ | 特に心配する必要なし *タクシーのボッタクリは起こる |
英会話 | 8割の人が初~上級英語を話す(ベオグラード中心) |
親日度 | かなり親日。但し日本人と分かった場合。 |
気候 | 四季あり。夏は暑いが湿度は高くない。冬は0度以下になることも。 |
詳細は下記をご覧ください↓↓
1. セルビアの治安
私はセルビアのベオグラードに18年住んでいますが、身の危険を感じたことは一度もありません。
セルビアは通り魔なども滅多に起こらず、感覚としては「日本よりセルビアの方が平和」です。
セルビアの治安について、約25年前の紛争イメージを抱いているのなら 時代錯誤です。
セルビア人の殆どはキリスト教(正教)を信仰し、家族や友人を大事にして旅行や散歩を楽しむ平和的な人種です。
フーリガンやデモは、サッカーなどの試合やフーリガンが集まるカフェ・クラブなど特定の場所に行かなければ巻き込まれることはありません。
2. セルビア・ベオグラード観光で注意すること
荒い車の運転
ベオグラードには運転が雑な人が多く【スピードの出し過ぎ】、【ながらスマホ】、【信号無視】による事故が頻発しています。
車道は日本と逆の右走行です。道を横切る時は両サイドに注意してください。
車内のスリ
混雑した場所やバス内でのスリの被害が多く起こっています。
貴重品はファスナー付のバッグに入れ、車内では体の前で抱えましょう。
混雑したバスやトラムには乗らずに、次の車両にするのも効果的です。
両替後の現金は、人目につかない様にすぐにしまいましょう。
リュックの場合
アラブ系難民(ジプシー説も)と思われる人達より、後ろからリュックを開けられて中味を盗られる被害が起こっています。
手口は、人通りの少ない場所・時間に、3~6人の集団が前後を挟み、【前を行く者が急に歩く速度を落とす→こちらも速度を落とす→その内に後ろからリュックを開けられて盗られる】というものです。
この様な旅行者に見える人達が近付いてきた時は離れると共に、リュックやバッグは前に抱えるか、ジッパーを開けられないようロックするなどの対策を強くお勧めします。
夜間の外出
夜間にひったくりに遭ったという人も居ます。また夜間はドラッグの使用者と遭遇する確率が高くなります。
暗くなってから人気の少ない場所へ徒歩で行くことはお勧めしません。
ナイトクラブでの暴行・ドラッグ使用は常に問題になっており、入店はお勧めできません。
入店する場合は、信頼出来るセルビア人と同行ください。
暴動や事件が起こりそうな場所(サッカーの試合・ナイトクラブ)
レッドスターやパルチザンの試合(サッカー)ではフーリガンによる暴動が発生します。
観戦する場合、終了後はすぐにタクシーに乗ってスタジアムを離れてください。
またサッカーチーム(レッドスターやパルチザン)のTシャツなどを着用して街を歩くと、対抗するフーリガンに襲われる危険があります。
購入しても着用しないことを強くお薦めします。
都市の大気汚染
治安とは関係ありませんが、ベオグラードや他の都市では 秋から冬にかけて大気汚染が問題になっています。
セルビアは石炭や亜炭を原料とする火力発電に依存していることや、排ガス、化学物質の産廃が原因です。
汚染レベルに依っては外出を控えた方が良い場合もあり、天気サイトなどで常にチェックすることをお薦めします。
参照: セルビア・ベオグラードの大気質指数 (Accu Weather)
3. セルビアの通貨・両替まとめ
(100din=122円 / 2023年4月)

セルビアの通貨は「セルビア ディナール」(Serbian Dinar)です。
紙幣と硬貨があり、「din」と略して書きます。
両替する場所

両替は空港や、街にある両替所【メニャチュニツァ】(MENJAČNICA)で行います。
(銀行や郵便局は、時間がかかる上にレートが悪いのでお薦めしません)
両替の仕方
- 窓口の下からお金をスライドして渡す(ガラスで仕切られています)
- その時に「100ユーロで」など両替する金額を言う
*セルビア人は「100ユーロから、20ユーロのみ両替」などするので、両替金額は必ず聞かれます - お金とレシートをもらう
まとめ
レート | 100din=122円 / 2023年4月 ディナール=円 【ほぼ…等価】と覚える |
両替の通貨 | 【ユーロ⇔ディナール】が一般的(英国ポンド、USドルも可) ※日本円⇔ディナールは不可 |
両替場所 | 【空港・街の両替所】 (MENJAČNICA=メニャチュニツァ) |
一度に幾ら替えればいい? | 【先ずは100ユーロ】替えて様子を見ましょう レストランの食事は1人 1,000~3,000dinです (カードで払える店も多いです) |
注意事項 | 出国時は、ディナールからユーロに戻すことをお忘れなく。 (街や空港で、紙幣のみ可) ※日本の銀行はディナールの取り扱いがありません |
レート換算に便利なスマホアプリ

クレジットカードの通用度
殆どの大きなレストラン、カフェ、スーパー等でクレジットカードが使用できます。
VISA, MASTER | |
AMEX, DINERS |
クレジットカードで現金(ディナール)を引き出す

- クレジットカードを入れ暗証番号を入力
- 英語を選択
- 引き出し(withdrawal)を選択
- クレジット口座か預金口座の選択
- 引き出し金額
- * 一度に3~4万ディナールしか出せません。
それ以上の場合は同じ操作を繰り返します。
支払いはユーロ or ディナール?
旅行では ディナールの利用が一般的です。
ディナールで支払い | ホテル、レストラン、チップ、お土産店、スーパー、タクシー(20ユーロなどキリが良い場合は、ユーロ可の場合もあり) |
ユーロが多い | 車をチャーターする場合、お礼やお祝い金、アパートホテル/賃貸、車や家の売買など大きな額の決済 |
4. ベオグラード空港~市内アクセス

日本からの直行便はありません。
ヨーロッパ(ドイツ、フランス等)・トルコ・UAE・ロシアなどを経由します。
ベオグラード ニコラ・テスラ国際空港から市内へは、タクシー(2,200din~)、シャトルバス(300din)で移動します。(市バスもあります)

ベオグラードの移動手段

ベオグラードではバス・トラム・トロリーバスや、タクシーで移動します。

地方や隣国は長距離バスで

セルビア国内の移動や、隣国へは長距離バスを使う人が多いです。

5. SIMカードと電源プラグ
SIMカード

セルビアの電圧・電源プラグ

プラグ | C 及び Fタイプ (日本のコンセントプラグは不可) |
電圧 | 230ボルト |
お持ちの製品に【INPUT 100V-240V】と書いていれば、上記のブラグに繋ぐだけで使用できます。
100V(日本の電圧)とある場合は変圧器が必要です。
6. ビザと時差
ビザ:
日本国籍 (観光) | 90日以内の滞在の場合ビザは不要 |
時差:
セルビア・サマータイム (2023年3月26日~10月29日) | -7時間 (日本から) |
それ以外 | -8時間 |
パスポート残存期間
日本出国時に3カ月以上の残存有効期間が必要です。
7. セルビアのチップの相場
セルビアではカフェやレストラン、タクシー、ホテル(ルームサービス)でチップを残します。
必須ではありませんが、現地の人は通常チップを置いていきます。
チップを払う場所と目安は次の通りです。(料金の10%まで)
場所 | 支払額 | チップの相場 |
---|---|---|
カフェ | コーヒー1杯(150ディナール) | 30~50ディナールほど |
レストラン | 合計5,000ディナールの場合 | 200~500ディナール |
ホテル | ルームメイドにチップを残す場合 | 200~500ディナール |
タクシー | *必須ではありません | 100~200ディナールほど多目に支払う |
車ドライバー | 車チャーターなど | 1,000~2,000din(10~20ユーロ)/日 など *最後にドライバーに渡してあげると喜ばれます |
チップの残し方
- 清算時に端数込みで支払う(例えば 950ディナールの場合、ウェイターに「1,000ディナールで」と言う)
- 清算後にテーブルに置いて店を出る
- サービスの良かったウェイターに直接渡す
ボッタクリについて
特に心配する必要はありませんが、被害に遭う時は遭います。
これはセルビア人も同様に被害に遭います。
例えば市場でジプシーが売っている明らかに怪しそうな店など。(私はセルビア人の夫と居る時に遭いました)
これまでの経験ではボッタクリ被害は非常に少ないです。
セルビアで旅行者が嫌な目に遭う第一位は「タクシーのボッタクリ」です。
これはセルビア人に対しても起こっており度々問題になっていますが、現在のところ防ぎようがありません。
乗車後、タクシーのメーターが異常な早さで回るなどした場合 「行先を間違えた、ここで降りる」と言って一旦降車、他のタクシーに乗り換えるなど対策ください。
タクシーは手を大きく上げて停めます↓
8. 旅のセルビア語

フヴァーラ
ありがとう (Hvala)

ドバルダン!
こんにちは!(Dobar dan!)

チャオ!
こんにちは!/さようなら!(Ciao!)
「フヴァーラ」は旅行で一番使う言葉です。
「ドバルダン」は10~17時(明るい間)に一番多く使われる挨拶です。
旅にはこれだけで充分です。逆にこれ以上覚えても忘れるだけです。
Q. セルビアで英語は通じる?
ベオグラード中心地では、8割ほどの人に英語が通じます。
地方ではやや通用しなくなります。
9. セルビア人の親日度
多くのセルビア人は日本人について、「勤勉で礼儀正しい」という認識を持っています。
日本製品は高品質、日本食はヘルシーという信頼もあり、日本人に対しては好印象です。
但しそれは貴方が日本人だと分かったら…の話しです。
他国同様、セルビアでもアジア人を見ると「中国人」と決め付けます。
セルビアの親中度は「普通~悪い」といった感じで、からかわれたり嫌な目に会う人も少なくないでしょう。
回避策として、聞かれなくても「日本では~」や「日本から来た」と強調してみてください。
10. ベオグラードのお薦め宿泊場所



滞在登録について
セルビアでは外国人が24時間以上滞在する場合、警察署に滞在届を提出する必要があります。
ホテルに宿泊 | ホテルから滞在届が提出されるので、宿泊者は何もする必要はありません。 チェックインの際はパスポートを提示します。 |
個人宅に滞在 | 家主と滞在者が警察に届ける必要があります。 |
ホテルや家庭の水は飲めるの?
ベオグラードの家庭やホテルの水は飲料可能です。(セルビアの殆どの地域は硬水です)
ミネラルウォーターも安価で沢山売られています。

セルビアで売られているミネラルウォーター

セルビアに行ったら飲みたい軟水のROSA(ロサ・左)と、ガス入りのクニャズ・ミロシュ(右)
11. セルビアの気候・旅の服装
セルビアには四季があります。
天気予報は、AccWeatherが割と正確です。
スマホは右スクロール
1月 | 初旬の気温は3~10度。 下旬から2月に掛けてマイナス気温となり寒くなる。 帽子、手袋等の防寒を忘れずに。凍結もあるので滑り難い靴を。 |
2月 | 気温は-3~12度。 積雪や雨が降る場合もあるので防水の服装・靴が好ましい。 |
3月 | 15度以上と徐々に暖かくなるが、たまに小雨が降る。 気温は安定せず下旬まで積雪の可能性あり。 |
4月 | 気温は2~20度と大きく変動する。 初旬は防寒、下旬は暑い日もあるので 春の服装+ジャケットを。 |
5月 | 晴~雨と変わりやすく、気温は10~30度。 ジャケット+防水靴がベター。 |
6月 | 初旬は暑くなり27度ほどで、後半は猛暑(40度近く)になる場合もある。 雨が降ると気温が一気に下がるので、夏の服装+軽いジャケット持参で。 |
7月 | 初旬は曇りの日が多く、気温も下がる。 軽いジャケット要。 下旬は気温が上昇し酷暑の可能性も。 |
8月 | 雨が降ると気温が下がり、38度から1日で22度になることも。雨の予報の場合は長袖のシャツや軽いジャケット持参で。 |
9月 | 初旬は気温が25度前後で過ごし易い。 中旬から下旬にかけて、雨が降ることが多く寒い日がある。 防水靴、傘、ジャケットを。 |
10月 | 気温は15~25度と変動する。 朝夕は特に冷えるので、防寒を。 晴れの日は20度を超え、暑い時もある。 |
11月 | 初旬は気温が20度ほど。晴れて暖かく過ごし易い。 中旬から後半にかけて寒くなる。初雪もこの頃。朝夕はとても寒い。防寒を忘れずに。 |
12月 | 気温は5~10度。 曇り~雨の日が多い。 防寒はマスト。 |
旅の服装
夏 | 通常の夏服+軽く羽織るもの(雨が降ると気温が下がります) |
冬 | 防寒+防水+滑りにくい靴(雪が降り歩道が凍結します) |
12. セルビアの祝祭日・店休日
他に、博物館や美術館は月曜休館、土産などのお店は日曜休みの場合が多いです。
観光の前に必ず店舗サイトでご確認ください。