観光時間の目安:1~3時間
入場料:550din
ベオグラード動物園の場所
動物園は、カレメグダン(ベオグラード要塞)の北側にあります。
広さは7ha、東京ドーム1.5倍の広さです。
住所: Mali Kalemegdan 8, Belgrade, Serbia
Web :https://www.beozoovrt.rs/
2つの戦争を経験したベオグラード動物園

動物園は、1936年にセルビアの首都・ベオグラードに開園しました。
第二次世界大戦時にドイツ軍の爆撃を受け(動物園前の建物が政府ビルだったため巻き込まれ)、沢山の動物が犠牲になりました。
その後、ユーゴスラビア紛争などの経済危機を乗り越えて今日に至ります。

現在動物園には約200種類(800匹)の動物がいます。
家族連れの訪問が多く、年間40万人以上の人が訪れます。
ベオグラード動物園の3つの特徴

① 白い動物たち
『ベオグラード=白い街』をコンセプトに、動物園では「ホワイト・ウルフ」、「ホワイト ライオン」、「ホワイトタイガー」、「ホワイト バイソン」の白変種の飼育・繁殖に力を入れています。
ベオグラードが白い街と呼ばれる理由はこちらです。→ セルビアが一気に分かるまとめ

ホワイトウルフ(北極オオカミ)

ベオグラード動物園では、11匹のホワイトウルフを飼育しており(2022年)、これまでに誕生した10匹以上のホワイトウルフが、他の動物園へ送られました。
ホワイトライオン

ホワイト・ライオンは現在 ペア(2頭ずつ)の4頭。
2012年には、11頭ものホワイトライオンがベオグラード動物園で飼育されていました。(世界では合計200頭ほど)
ホワイトタイガー

現在 世界で250頭ほどしか居ないホワイトタイガーですが、ベオグラード動物園では2頭のホワイトタイガーを飼育しています。
ホワイトバイソン

娘のドゥシャンカ(♀)と父ホワイトバイソン(奥)
2007年に、ベオグラードはヨーロッパで唯一 ホワイトバッファローを飼育する都市になり、2018年6月にドゥシャンカが誕生しました。
ホワイトバイソンが生まれる確率は【1千万頭に1頭】と大変希少です。
③ 世界最年長(88歳)のワニ・ムヤ(Muja)

1937年にドイツから到着したムヤは、現在 世界最古の生きているワニで 年齢は88才(2022年時)、ギネス記録に申請中です。(来た時は既に成体で、それから80年経ちました)
ムヤは 動物園がほぼ破壊された第二次世界大戦と、1999年のNATO爆撃を生き延びました。
壊疽(えそ)のため、右前足を切断する手術を受けています。
③ 要塞の中にある動物園

ベオグラード要塞(2世紀~)の中に造られた動物園は、要塞だった部分の壁を利用した仕切りが多く、

当時の壁や石畳も残り、歴史を感じる場所です。

ベオグラード要塞の詳細はこちらです。→動画で分かりやすいカレメグダン

絶滅種の保護


動物園では、ヒゲ鷲などの絶滅危惧種の保護活動にも積極的に取り組んでいます。
動物たちの写真
【写真スライドショー】
レジェンドの動物たち
動物園にはセルビアで愛されているレジェンド動物の像があります。
チンパンジーのサミ

サミが有名になったきっかけは “2回の脱走” です。
1988年に動物園に来たサミは、翌月(と更に2日後)に動物園から逃げ出し、街はパニックになりました。
サミの脱走はメディアで大きく取り上げられたため、奇しくも動物園の劣悪な状況(資金難)を改善するきっかけとなりました。
ジャガー脱走を防いだ警備犬・ガビ

1987年の夜、飼育員と警備犬ガビ(ともう1匹の警備犬)が夜間巡視をしていた際、檻から逃げ出したジャガーと遭遇しました。
暗闇の中でガビはジャガーに飛び掛かり、その間に飼育員は警察を呼ぶことができ、ジャガーが園から脱走するのも防ぎました。(もう1匹の犬は逃げた)
ガビは重症でしたがその後回復し、翌月仕事に復帰しました。
“サンドウィッチマンのZOO-1グランプリ” で紹介されました

ベオグラードのユニークな動物たちは、Zoo1グランプリでも紹介されました。(2022年6月放送)