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セルビアの難民事情 2015~2019年

6.施設に入りたがらない難民はどこへ? 理由は?

無人ビル


ベオグラードにある建築途中の無人ビル。  付近は尿臭い。

真っ暗な建物内を上がると、

壁沿いに難民が寝ている。 昼間でも寒いためこうして布に包まって暖を取っている。
「施設に入る場合は難民申請が必要だけど、彼等はその手続きをせずに次の国へ進みたいため、こうして野宿のような生活をしている」と付近の救助センターの職員は話す。
この場所は後に閉鎖され、寝泊りしていた難民はセルビア警察によりプレシェボ難民センターに移動させられた。

廃工場


焚き木をするため溜まり場となっている廃工場に木を持ち込む難民

クロアチア国境近くの廃工場には毎日50~70人の難民(独身男性)が集まり、情報交換や料理を作ったりしている。

夜には酔った者が喧嘩を始めることも頻繁にあるという。
この場所にはプリンチポバツの職員が週3回訪ね、難民施設に入るよう促しているが、入居する者は殆ど居ない。

ジャングル


セルビア警察によりプレシェボ難民センターに連れて行かれることを恐れる難民達は、国境近くのジャングルと呼ぶ森林や畑の中に寝泊りしている。
安全性や衛生はとても悪い。

なぜ施設に入らず、こんな状態でも野宿をするのか?

廃工場に集まる難民からは「ここだと国境に近いから。」という答えが返ってきた。
とにかく早くヨーロッパ入りを目指す彼等は、施設で手順を踏んで正式に入国する – というつもりは一切ないらしい。

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