セルビア生活

セルビアの野犬事情 ~ ベオグラードでは殺処分はありません

地域に溶け込んでいる野犬

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ベオグラードを歩いていると、野犬が多いことに驚く人も多いだろう。
野犬はベオグラードだけでなくセルビア全土に居るが、地域に溶け込んで生活している犬が多い。
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殆どの犬は穏やかで人懐こく、人に危害を与えることは先ず無い。
セルビアでは野犬は野放しなのか?
否、ベオグラードでは保護した野犬を去勢(避妊)手術やワクチン、狂犬病予防注射など必要な処置を施した後に、元居た場所に戻す活動を2009年から行っている。

野犬の保護管理を行うベオグラード動物病院

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ベオグラード市内にあるベオグラード動物病院。
この施設では野犬の保護だけでなく、蛇や鹿の保護、蜂の巣撤去なども24時間体制で行っている。
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所長/獣医のブラディミル氏

「保護した野犬は人に危害を与えないと判断された場合、全て元の場所に戻しています。 約90%は戻されていることになります。」と施設の所長ブラディミル氏は話す。
この活動によりベオグラードでの野犬の殺処分はゼロを保っている。
( 病気や怪我の程度が酷く長く苦しむ場合は安楽死となるが、その際も獣医3名の承諾が必要。)
運営費は主に市が負担、その他 寄付や動物病院の収益などで賄っているが費用は充分ではなく、豚が川に溺れたという連絡を受けて駈け付けたものの豚を引き上げるクレーンが無く往生したことも。

ラコビツァの野犬シェルター

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ベオグラードに3箇所あるシェルターの1つ、ラコヴィツァのシェルター。
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ここには約1,200匹の野犬が保護されている。
連れて来られた犬は去勢(避妊)手術、ワクチン、狂犬病予防注射を受け約1~2週間で元居た場所に戻される。
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昨年は515件の家庭へ引き取られたとのこと。
引き取り人は子供の居る家族や独身者が多く、シェルターでは引取り希望者への面接や指導も毎回行っている。
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シェルターは4種類あり、年齢や性格(群れに入れるか)などで判断する。
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所長によると捨て犬が増える一番の原因は、罰金や罰則が少なすぎるからだそうだ。
セルビアは他のヨーロッパと比べて罰金が100分の1だという。それも現行犯で見付かったらの場合だけだ。
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近年になりベオグラードでは犬を飼う人が爆発的に増えたが、この半数が適切な飼い方をせず簡単に世話を放棄するという。
しかし市や区などの自治体は市民に関する案件で忙しく、法整備までは手が回らないのが現状だ。
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この数年の取り組みで処分される野犬をゼロに維持していることは、職員の努力の結果である。
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日本の現状(殆どの野犬が殺処分になることについて)に関して所長は「悲しいことです。でも日本人のペットの躾(トイレなど)は私達も見習うべきだと思います。」と語った。
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「私はここをシェルターと呼ぶのは好きではありません。 ここは犬達の住む家です。そして私もいつか犬達が広々と住める施設を作るのが夢です。」と同所長は語る。
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(ラコヴィツァ シェルターの獣医)

施設の職員は皆、1~3匹の保護された野犬を引き取り自身でも育てている。
同施設では精力的に野犬の管理を行っているが、飼い犬を捨てる飼い主は増え続けており、全てへの対応は難しい。
最後に市内で見る野犬は穏やかだが、群れを作り人を攻撃する場合もあるので、見掛けてもむやみに触ってはいけない
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ベオグラード動物病院
Web: http://www.veterinabeograd.rs/index.php

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